CATVなら、NHK受信料なし?―NHK受信料の不思議3
CATVでテレビを見ている人は、NHKの受信料を払わなくていい? 法律を読む限りそういうことに……。
NHKのサイトにある、受信料に関する「よくいただく質問」のコーナーに、奇妙な項目があります。
「Q ケーブルテレビに入っていても受信料を支払うの?」
(http://www.nhk.or.jp/eigyo/know/know_qa.htm)
ケーブルテレビであることと受信料と何か関係があるの、と思いますよね? また、なぜこんな質問を「よくいただく」のか……。
その答えは、「回答」にありました。
ケーブルテレビの受信は放送法の規定によらず、有線放送法の規定に従うのでは?
説明しましょう。
NHKと受信契約を結ばなければならないもの(=受信料を払わなければならないもの)は、「協会(注・NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」です(放送法32条1項)。
ここでいう「放送」とは、「公衆によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信」(2条1号)、つまり、無線での放送です。
一方、ケーブルテレビは、有線での放送であり、放送法とは別の「有線テレビジョン放送法」が適用されます。
※有線テレビジョン放送法2条1項
この法律において「有線テレビジョン放送」とは、有線放送(公衆によつて直接受信されることを目的とする有線電気通信の送信をいう。以下同じ。)であつて、……有線ラジオ放送以外のものをいう。
無 線 有 線
テレビ局― ― ― ― ―CATV局―――――――――――――視聴者
放 送 有線テレビジョン放送
「ならば、視聴者が受信するのは、『有線テレビジョン放送(CATV)』であって、『放送』ではない。『放送』を受信していないのだから、受信料を払う必要はない」
と思いついた人がいて、あるサイトで発表したものだから、そういう質問がNHKに相次いだのです。
しかしこれを認めると、現在でも全国何百万世帯、これからも増えるであろうCATV加入者から受信料を取れなくなります。そこで、NHKが出した解釈はこういうものです。
一方、放送法第32条第1項において、NHKと受信契約を締結する義務を有するのは、「協会の放送を受信できる受信設備を設置した者」とされており、ここでは「直接受信」ではなく、単に「受信」と規定されています。
したがって、「協会の放送を受信できる受信設備」とは、直接または間接(有線テレビ放送施設を介して受信する場合)を問わず、NHKが送信する放送番組を視聴できる受信設備のすべてをいうものです。
「放送の受信」イコール「番組の視聴」だということらしいです。
しかし、送信側、つまり「放送」の定義が、「直接受信されることを目的とする」のだから、「受信」も「直接」だろう、と思うのですが……。
さらに、こういう例はどうでしょう?
東京の放送局が生放送している番組を、他の地方の放送局が同時に流している例は多くあります。
NHKの論理によると、たとえば、東京の人がTBSの電波を受けて『はなまるマーケット』を視聴しているのは「TBSの放送の(直接)受信」、大阪でMBSの電波を受けて『はなまるマーケット』を視聴しているのも「TBSの放送の(間接)受信」……。
正しいと思います?
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